「SASユーザー総会2024」で弊社社員が発表

EVENT REPORT

2024年9月18日(水)~19日(木)に、東京大学 弥生講堂にて開催された「SASユーザー総会2024」で弊社社員が2演題発表しました。

1982年より続くSASユーザー総会

SASは「Statistical Analysis System」の略で、蓄積されたデータを取り出し、様々な解析手法を用いてデータ分析を行い、解析結果を可視化することが可能なソフトウェアです。高性能で高速、信頼性が高いことから、臨床試験のデータ解析を行う際に多く使用されています。
1982年より続くSASユーザー総会は、活用法の紹介や同じ研究分野での有効な使い方など、ユーザー同士の情報交換や交流を目的とし、SASユーザー世話人会を中心に開催されています。近年は、SASを触ったことがない方でも楽しめるようなプログラムも増えています。2024年度は約60演題、約300名を超える参加者があり、盛会のうちに終了しました。

参照:
SASユーザー総会2024

弊社社員による2演題を発表しました

弊社からは、若手社員を経験豊富な社員がフォローする二人三脚体制で、2演題の発表を行いました。会場の参加者からも盛んに質問が寄せられていました。

演題#43 生存時間解析における3次スプラインを用いた事例の紹介
年齢などの連続変数の非線形成分を共変量として3次スプラインを用いたモデル解析と比例性を満たさない共変量が存在した場合に3次スプラインを用いたモデル解析、2つの事例に対してSASでの実装方法を紹介する。
抄録:演題#43 生存時間解析における3次スプラインを用いた事例の紹介(PDF:128.3KB)
演者:シミック株式会社データサイエンス事業本部 室永遼太郎、浦狩保則
<演者からのコメント>
私の演題が2日間の最後を飾るという大役を担うことを知り、発表の1ヶ月半前から緊張が続いていました。準備の過程では思うように進まず焦りを感じることもありましたが、浦狩さんをはじめ統計解析部の皆様のご支援のおかげで、無事に発表を終えることができました。この場を借りて心から感謝申し上げます。たいへん貴重な経験をさせていただき、今後の成長の糧にしていきたいと思います。次回は表彰されるような成果を目指して頑張ります。

演題#88 Kappa係数の意外な落とし穴とその対処法の紹介
データの一致度を評価する方法の一つにカッパ係数(κ係数)がある。このκ係数は特性を理解せずに使用すると、解釈に困る可能性がある。本発表ではκ係数の動作特性を示し、κ係数を利用する際の注意点を説明する。
抄録:演題#88 Kappa係数の意外な落とし穴とその対処法の紹介(PDF:101.4 KB)
演者:シミック株式会社データサイエンス事業本部 江口凌平、菊池宏和
<演者からのコメント>
SASユーザー総会へ初めて参加し発表することに多少の不安はありましたが、専門家の意見や他の方の優れた発表から、多くの学びを得る貴重な機会と考え挑戦しました。 発表のテーマは、菊池さんの実際の経験を基にさせていただいたため、この分野の勉強から始めました。参加者の幅広いレベルに合わせたストーリー構成や内容を考えることに苦労しましたが、菊池さんや統計解析部の皆さんの温かく熱意あるご指導のおかげで、楽しく準備を進めることができました。 次回は自らの業務からテーマを見つけ、リードできるよう精進いたします。ご支援いただいた皆様、発表を聞いてくださった皆様に心より御礼申し上げます。

シミックの統計解析

シミックの統計解析部門では、高度な専門性と豊富な経験を持つ社員が多く在籍し、若手社員の育成にも力を入れています。外部講師を招き専門性の高い学びや、実践力を身に付ける為の講座も定期的に実施しています。
統計解析の計画立案からデータ解析、解析報告書の作成に至るまで包括的なサービスを提供すると共に、症例数設計、プロトコールの統計パート作成、PMDA相談対応など、統計コンサルティングも提供いたします。

参照:
シミックの統計解析の強み