2025.01.08
「第45回日本臨床薬理学会学術総会」シンポジウムにて弊社社員が講演
EVENT REPORT2024年12月14日大宮ソニックシティにて開催された「第45回日本臨床薬理学会学術総会」のシンポジウムにおいて、弊社社員が講演しました。
シンポジウム31「認定薬剤師制度委員会企画 臨床薬理学会認定薬剤師の薬物療法への貢献」
座長:矢野 育子、辻 泰弘
演者:鈴木 大輔(シミック株式会社 データサイエンス事業本部 統計解析第1部)
演題: 医薬品開発における認定薬剤師の貢献
- 参照:
- 第45回日本臨床薬理学会学術総会
高度な知識と技能を持つ日本臨床薬理学会認定薬剤師
日本臨床薬理学会は、臨床薬理学の専門家としての高度な知識と錬磨された技能を持つ薬剤師を養成し、国民がより有効でかつ安全な薬物治療の恩恵を受けられるために貢献し、併せて臨床薬理学の普及向上を図ることを目的として、1995年に「認定薬剤師制度」を設立しました。この制度は、教育・臨床試験・薬物治療に関して臨床薬理学の専門家としてふさわしい実力を有する薬剤師を認定するものです。
日本臨床薬理学会認定薬剤師は、2025年1月現在約160人おり、臨床薬理学の知識をもとに、学術活動、教育・研究活動、技術発展に寄与することや、医薬品の適正使用を推進すること、また、臨床試験領域においてはIRBなどで重要な役割を果たすことが期待されています。
日本臨床薬理学会認定薬剤師の多くは大学や病院に所属していますが、今回のシンポジウムに登壇した弊社社員の鈴木は、製薬関連企業に所属する数少ない認定薬剤師の一人でありながら、医薬品開発におけるデータサイエンティストとして活躍しています。
臨床薬理専門家・データサイエンティストとして医薬品開発に貢献
医薬品開発において、臨床薬理学は多岐にわたり重要な役割を果たします。近年、新薬は新興バイオ医薬品企業を起源とする化合物から生まれるケースが半数以上を占めていますが、新興バイオ医薬品企業では多くの大手製薬企業と異なり、臨床薬理学の専門家が在籍していないケースも少なくありません。そういった クライアントに対して、臨床薬理学の専門家としてCROから様々な提案を行うことで、臨床試験の成功に寄与し、新薬を待つ患者さんに届けられる医薬品が増える可能性があります。
また、医薬品開発の成功確率向上・効率化のために製薬業界でも生成AIが普及しつつありますが、臨床薬理の専門家には AIが生成したデータやモデルに対して臨床薬理学的な観点からの適切な解釈と意思決定を行い、患者さんの安全を担保した上での開発に貢献していくことが期待されています。
鈴木大輔のコメント
今回のシンポジウムでは、日本臨床薬理学会認定薬剤師・データサイエンティストの立場から、医薬品開発における臨床薬理学の重要性やデータ解析の役割について、具体的な事例を交えて説明しました。参加者の多くは大学や病院に所属している薬剤師の先生方でしたが、医薬品開発における臨床薬理学の重要性を認識していただけたら幸いです。貴重な機会をいただいた座長の矢野先生、辻先生、ご参加いただいた皆様へ感謝申し上げます。
シミックの統計・薬物動態解析
シミックの統計解析部門では、統計・薬物動態解析の計画立案からデータ解析、解析報告書の作成に至るまで包括的なサービスを提供しています。また、高度な専門性と豊富な経験を持つ社員が多く在籍し、症例数設計、プロトコールの統計パート作成、母集団薬物動態解析、PMDA相談対応など様々な統計・薬物動態に関するコンサルティングのサービスも提供いたします。
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- シミックの統計解析の強み
- 参照:
- 臨床薬理試験 支援サービス