2025.10.30
「第22回 DIA日本年会2025」に出展・講演しました
EVENT REPORT2025年10月19日(日)~21日(火)、東京ビッグサイトで開催された「第22回 DIA日本年会2025」に出展し、20日(月)に行われたスペシャルセッション2「国際共同治験推進におけるアジアの役割~アジアの皆さんに明日のあたり前を届けるために~」では、弊社臨床事業統括の小林正和が「アジア国際共同治験の推進の経験」と題した講演を行いました。その一部をご紹介します。
- 参照:
- 第22回 DIA日本年会2025
アジア国際共同治験で日本がリーダーシップを発揮するために
新薬開発のスピードと質を高めるため、国際共同治験(MRCT)は今やグローバル標準となっています。アジア地域でもその重要性は増していますが、文化や医療制度の違い、規制の多様性、症例集積能力の差など、課題は少なくありません。こうした中、日本はどのように存在感を示していくのでしょうか。
今回のスペシャルセッション2では、北里大学の熊谷雄治氏が座長を務め、4名のプレゼンテーションとパネルディスカッションを通じて、アジア国際共同治験の現状と今後の展望について議論が交わされました。
「アジア国際共同治験の推進の経験」
講演の中で小林は、日本がリーダーシップを発揮するためには、戦略的プランニングの強化が不可欠だと強調しました。
日本は試験設計や戦略立案に強みを持つ一方、治験実施では症例集積に課題があります。こうした状況を踏まえ、PMDAによる高度な治験計画支援の活用や、海外データのみでの申請を認める柔軟な規制判断を取り入れた戦略が重要です。さらに、近年注目される中国のEmerging Biopharma(EBP)を含む海外企業の日本誘致や、グローバル開発プランへの積極的な参画が、ドラッグラグ・ドラッグロスを解消する取り組みとして期待されています。
シミック株式会社 臨床事業統括 本部長 小林正和
戦略的プランニングで日本の医薬品開発を加速
シミックは、日本におけるCROのパイオニアとして、アジア地域で豊富な国際共同治験の実績を積み重ねてきました。近年では、コンサルティング機能の強化や、アジアでの治験戦略立案、コストと期間を最適化する提案力において大きな強みを発揮しています。
さらに、規制緩和の方向性が示された各種通知を最大限活用し、PMDAの治験計画相談や海外データ活用の仕組みと組み合わせることで、海外企業の日本参入を容易にし、迅速な開発と上市を支援しています。こうした取り組みにより、世界と日本をつなぐ架け橋となることを目指しています。
アジアに強みを持つRegional CROとして、地域特性を活かした柔軟な対応とグローバル視点の戦略を融合し、国際共同治験の円滑な運営と効率化を推進します。日本のドラッグラグ・ドラッグロスをなくし、患者さんが待ち望む治療を一日でも早く届けるために挑戦し続けます。